2月3日、福島民友新聞のトップページを福島第1原発2号機の原子炉格納容器の内部写真が飾った。これまでは、推測の域を出なかった格納容器の内部が写真で具体的に姿を現した。事故から6年の月日が流れ、自走式ロボットの開発なども進み、新たな段階を向かえつつあるように見える。しかし、格納容器内の空間放射線量が530シーベルトもあるという実態もまた明らかになってきた。この放射線量の中では、数十秒で人は死に至るという。100㍉シーベルトでの低線量被爆による健康被害などの議論とは放射線量の桁が違う。人が近寄れる世界ではない。人工知能を装備した自走式ロボットの出番が待っている。昔見ていた子どものころの漫画「鉄腕アトム」や「鉄人28号」の世界を彷彿とさせる。

福島医大には、放射線関係の研究施設も完成し業務が開始されている。福島をロボットの開発拠点としようとする動きも進んでいる。原発事故後の廃墟を舞台に原発廃炉処理に向けた壮大な社会実験が繰り広げられている。それは、原発が十分に人の手で処理できるものであることを証明し、新たな原子力政策への展開を目指しているように思える。同じ事実に向き合いながら、事実の中に何を反省し、その先をどう見るか。視点の違いで、今後の対応に対する結論が全く異なるものとなる。

時代の最先端をいく破壊兵器を手にした者が、世界の覇者となり世界をリードする。逆らう者は、抹殺してきた歴史が近代・現代まで続いている。原子力の軍事利用が、核爆弾。ロケットの軍事利用によるミサイル。合体すると核ミサイル、人工知能を搭載すると標的を最後まで追い続ける100%の命中度を誇る大陸間弾道弾が完成する。人工知能による爆撃の応酬、人の手を離れリセットのきかない代理戦争へ。「北斗の拳」の荒涼とした砂漠を思い出させる。

保護主義の台頭と自国の利益を守るという大義名分のもとでの軍拡競争に世界は向かいつつある。軍事産業の拡大と武器輸出、原子力発電所の受注は、日本経済界に麻薬的効用をもたらす。人の不幸を食らう死の商人が闊歩する国家への道を再び歩み始めることだけは避けなければならない。