今年もすでに6月、半年が過ぎようとしてしている。今年のNHKの大河ドラマ「直虎」も前半が終わる。「直虎」では、女城主となり、大国の狭間で必死に生き抜いていく小領主の姿が描かれている。家を守り存続を図るために、命を犠牲にしていく一族、大国の情勢の変化に翻弄されていく小国の姿。なぜか、現在の世界情勢に重なる。

井伊直虎は、女領主で今川氏の勢力下にあったが、今川氏の衰退と武田、織田の台頭、徳川家康の勢力拡大の中で、徳川との関係を築いていく。直虎の跡を継ぐ直政は、徳川家の重臣となり、幕末の大老井伊直弼まで続いていくことになる。

このドラマを通して戦国時代の大名と小領主、農民、一般庶民の姿と関係が見えてくる。年貢の免除のための徳政令を求める農民、これを村を豊かにすることで乗り切ろうとする領主、人を受け入れ増産させ、綿花の栽培から機織りを普及させ、商人を厚遇して殖産興業を図っていく。盗賊集団を専門技術集団として取り込み生かしていくしたたかさ、盗賊の首領が、「盗賊はものを盗むが、領主は盗賊の上をいく大泥棒だ。」というくだりがある。小領主の上には、さらに大名がいて、当然のように年貢を持っていく。大名は、大泥棒の上をいく大泥棒と言える。力による支配と庇護、社会の縮図のようである。

大国アメリカの変化と中国、日本、韓国、戦後世界の生んだ鬼っ子北朝鮮、現在の世界情勢は、周囲からの圧力に耐え切れずに暴発するのを待つ大国の論理が見え隠れする。混乱の中で、不条理にも犠牲となっていくのは一般民衆、力による支配と庇護、力を持つ者がその力をどう使うか。国の指導者は、国民の命を守ることこそ国の使命であることを自覚し、それを世界の指導者が共有することから真の国際協調は始まる。

力による領土拡大競争を繰り返した戦国時代、今もあまり変わっていない。歴史から学ぶべき教訓は多い。