寒いこの時期にできること

1月は寒さが厳しく、当然ひまわりは育ちませんが、春の種まきに向けて土作りをする絶好の時期です。皆さんと一緒にこの記事を通して、育つ土作りを考えていけたらと思います。

寒起こし

寒起こし(かんおこし)とは、文字通り寒い時に土を起こすという事です。

小面積であればスコップで2~30センチ掘り起こし、その土は崩さないように畝にしようとする所に逆さまに置きます。カチカチの土は寒さに当てることで凍る、溶けるを繰り返し、徐々に崩れて根切り虫などの卵を減らすことができます。昨年根切り虫などの被害があったという方は、試されてみると良いかもしれません。また、適度な湿気と温度、酸素が供給されやすくなるため、土壌微生物の活動も活性化して、ひまわりの根の生長を助けやすくなります。

水はけを良くする

耕盤層(こうばんそう)をご存知でしょうか。この層が浅い所にあると、湿害や乾害に悩まされます。30センチ以上掘ってみて、さらにその下が粘土層のように硬くなっていたらそれが耕盤層です。これもできるならば荒く崩し、空気と水の通りを改善します。また、麦は耕盤層を壊す力があるといわれています。麦を育てて刈り取ったり、倒したりしたその後に種を植えれば、ひまわりの直根は長く伸びることができ、より大きなひまわりができます。

粘土質、壌土(好適地)の場合の耕し方

ひまわりの根が張る場所を作土層(さくどそう)といいます。そしてこの作土層を3層の立体構造にするのがおすすめです。

下から「ゴロゴロ層」「コロコロ層」「ナメラカ層」の3層構造にします。

①約2~30センチ粗く耕します。

②完熟堆肥や有機質肥料をまきます。

③約15センチまでをやや粗く耕します。

④表層約5センチを細かく耕します。

砂質の土の場合

水はけがいいのが特徴で、水持ちと保肥力の低さが難点です。

3層の立体構造はつくれません。堆肥を施しても分解が速く、腐食が溜まりにくく、粘土質が少ないため団粒構造を作るのは難しいです。最初に分解に時間のかかる完熟バーク堆肥や落ち葉堆肥を畝全体にすき込みます。その後はなるべく耕さず、腐食の量を維持し、保肥力と保水性を保つのが砂土の場合のポイントです。