今回はひまわりの育て方ではなく、ひまわり栽培と農業を組み合わせたプランとして考えてみました。

「私の自然栽培地方創生プラン」

①私の地域の特徴、課題

・福島市は福島県の北東部にあり西は奥羽山脈、東に阿武隈高地に挟まれた福島盆地にあります。奥羽山脈を源とするそれぞれの川が市西部に扇状地をつくりながら東流し、阿武隈川に流れて北流しています。かつてその扇状地は桑畑として利用され養蚕が盛んでしたが、現在は果樹園に転用されています。

・福島市は夏と冬で気温差の激しい盆地特有の内陸性気候です。

・夏季、夏型の気圧配置になると、福島盆地では風の弱い晴天となり、山岳からのフェーン現象も相まって猛暑日を記録することもあります。

一方、オホーツク海高気圧が張り出した場合、北東の湿った冷気により低温となり、霧雨が降り続き日射不足になる事もあります。

・冬季、吾妻おろしと呼ばれる北西の季節風が吹き、市街地では晴天でもにわか雪が舞う天気が多くなります。冬型の気圧配置が強まると、北西の山形県米沢市、栗子峠から雪雲がストレートに流れ込み、市中心部で10~30cm程度の積雪をもたらします。曇天、強風が多いため放射冷却はそれほど強くはありません。

・東日本大震災と原発事故の影響による風評被害はいまだにありますが、放射性物質検査を徹底することで、不安の払拭が図られています。畑の表土が剥がされ、地力は下がりました。2011年から12年経過し、改善されてはいますが、農家の高齢化などによって戸数は減少しています。

  • 福島市農業経営体数
    • 平成22年 5,078体
    • 令和2年 3,236体
  • 基幹的農業従事者数
    • 平成22年 6,731人
    • 令和2年 4,469人
  • 農家数
    • 平成22年 7,225戸(販売農家4,979戸)
    • 令和2年 4,976戸(販売農家3,094戸)

・課題としては、農業従事者の減少による食糧問題、原油、飼料、肥料の高騰など、ウクライナとロシアの戦争で、食料やエネルギーなどの問題が見えてきました。

近くの果樹農家さんの話では、「頑張ればまだできるが、周りに迷惑をかけるから身体が動くうちに果樹を切り倒すんだ」という話を聞きました。

耕作放棄されてしまったら、野菜より果樹の方が復活させるまでのダメージが大きいと思います。

②私の地域で困っている組織・人

今、あらゆる分野での組織や人が、人材不足や生活に不安を持たれて既に困っている方々がいると思います。困っている組織や人の声が伝えられる関係性や場を作っていく必要があります。

③目指すべき姿、イメージ

農林水産省は今、「みどりの食料システム戦略」を掲げ、2050年までに

★農林水産業のCO₂ゼロエミッション化【温室効果ガス削減】の実現

★化学農薬の使用量【リスク換算で50%低減】

★輸入原料や化石燃料を原料とした化学肥料の使用量【30%低減】

★有機農業の取り組み面積拡大【耕地面積に占める割合25%】

これらを進められており、先月このフォーラムに参加いたしました。

流れとしては良いと思いましたが、私としてはもう一歩踏み込んで、自然栽培や自然農、自然農法まで踏み込んで欲しいと思いました。

私は今、NPO法人シャロームの理事の二期目をやらせていただいております。そこでの事業の中で、「ひまわりプロジェクト」という全国の栽培協力者様に種を送り、栽培して出来た種を送り返してもらい、油やお菓子などにして障がい者支援に役立てられています。ひまわり畑では利用者さんと除草をしたり、唐箕(とうみ)がけなどをされています。また、ひまわり畑の一角に野菜を作っていますが、私が自然栽培に興味を持ち、学ばせていただいているところです。ひまわりプロジェクトの協力者様の中には、「グリーンコープ」や「生活クラブ」という団体が参加され、共生の輪が広がっています。

まだまだ面積が狭いため、売るほどの量は作れていませんが、規模を広げたならば、平時なら野菜を買っていただき、もし災害があった時は、支援野菜が送れたらと思っております。

④自然栽培を活用したアイデア

★ひまわりを自然栽培するとともに、野菜なども育てる。

・各地に景観スポットを作りつつ、その地域の特色を活かした自然栽培作物を広めていく。

・一緒に育てた野菜を食べて、交流の場をつくる。

★畑作業を、障がいを持っている方の就労の場にする。

・障がいの程度や違いで作業を分けて、達成感を持てるようにする。
(種植え、水撒き、除草、管理、収穫、袋詰め)など。

★フードバンク、子供食堂などへ規格外野菜などを提供する。

 

以上、自然栽培地方創生プランということで今回は掲載させていただきました。