2021年10月 代表メッセージ

9月3日に管首相が総裁選への不出馬を表明後、政治の動きが慌ただしくなってきた。18日の自民党総裁選の告示後、29日の総裁選で岸田文雄氏が選ばれ30日27代総裁に就任、任期満了により総裁の交代が終わった。

10月4日には臨時国会が召集され、国会での首相指名を受け第100代首相に選出され岸田内閣が成立、ただちに組閣を行い新内閣はスタートした。14日には、衆院解散、19日公示総選挙へと進んでいく。10月31日投票となる。10月21日で任期満了となるため31日までの期間の空白を作ることとなる。このような衆議院議員選挙は現行憲法では初めてのことという。第100代という記念すべき首相には、「国民の信頼と共感の政治」(首相衆院解散理由時の説明より抜粋)に期待したい。

政治家の世界はよくわからない。安倍総理が健康を理由に辞任(2020.8.28)、その後継として総裁に就任した管総理(2020.9.17)、それから約1年、任期満了による総裁選へは不出馬、安倍総理の残任期間の暫定政権であったと言える。管政権を支えた安部元総理、麻生副総理が総裁選では、管総裁の出馬を阻み、管政権の後継と目された河野氏を支持せず、岸田氏を推している。総裁選候補は全員安倍政権時代の閣僚経験者、主義主張も同じ自民党内の議論で、極端な違いは感じられない。

岸田内閣の閣僚名簿が5日の朝刊の1面を占めている。総理大臣を含め21人の名前が並ぶ。省のつく役所は11省ある。そのトップの大臣が11人、残りの10名は担当の省を持たない大臣ということになる。閣僚名簿から内閣府特命担当大臣の数を見ると10名、各省庁の縦割り行政が問題とされて久しいが、これを打破するため内閣主導の特命大臣が増員されてきたのだろうか。その効果はどうなのだろうか。議員のための大臣ポストを増やしているだけにはなっていないだろうか。素朴な疑問がわいてくる。

脱原発は消え、総選挙に向けて憲法改正論議が活発化しそうである。

国民の信頼と共感の政治を裏切らないでもらいたいと思う。