シャロームは、障がいを持つ方も、持たない方も、共に生きる温かいまちづくりを目指して長年活動してまいりました。その一環として震災以前から行われていた活動の一つに、障がい者と農家の方々が協力しながら、農作物を栽培するというものがありました。この取り組みには、ひまわりを栽培し、油を製品化するという六次化の試みも含まれていました。この活動を発展させ、やがては農業授産を取り入れた障がい者施設の立ち上げも計画されていました。
しかし、2011年の原発事故で状況は一変してしまいました。土壌汚染の明らかな土地でのひまわり油の生産は断念せざるを得なくなってしまったのです。(2012年6月時点で、畑の土壌に含まれていた放射性物質は5000〜8000ベクレル/kg、地上1メートルの空間線量は2.5〜3μSv)
しかし、県外の支援者の方々との交流の中で「来年からは種を送ってください。私たちがひまわりを栽培し、ひまわり油の原料としての種を送り返しましょう。」という温かい提案をいただきました。これを受け、私たちシャロームは、障がい者支援のための授産事業として、また、福島と全国の支援者の皆さんとの絆事業として「ひまわりプロジェクト」に取り組むことといたしました。
ひまわり栽培を通して生まれた「思いやりのネットワーク」が、新たな災害時には福島から全国の被災地を支援するネットワークとして機能することをめざし、2014年度より栽培協力者の皆さんとの絆を深めるための地域間交流事業にも力を入れております。
2012年のプロジェクトでは計70件、2013年には124件、2014年度には204件以上の団体や個人の皆様にご参加いただいております。 |