10月からの消費税率の改正まで一ヶ月をきった。消費税率が8%から10%へ引き上げられ、その中で食料品は8%に据え置くという複数税率になる。社会保障財源の確保のために増税はやむをえない、食料品については生活者への配慮から引き上げが据え置かれたということである。さらに、キャッシュレス決済をするとポイント還元で5%が戻ってくる?、すると10-5=5%となり減税になる?食料品は3%?

リーマンショック級の経済危機が起きれば延期もあり得るとされながらも、一ヶ月を切った現在では延期は不可能であり、このまま良くわからないままに実施されていくこととなる。しかし、実施後に心配される課題は山積みである。①増税による消費税の使い道は、一般財源なので国会の予算の中で決まるため、社会保障財源となる保障はない。②食料品の税率を据え置くことで食料品の価格が増税前の価格のままに据え置かれる保障はない。食料品のほとんどは加工品であり、加工機械、検査、包装機材等減価の多くが10%であることを考えれば、価格への転嫁による値上げは当然に起きると予想される。③複数税率による煩雑さと食料品という概念の曖昧さが販売現場に混乱をもたらし、対応レジの準備等による費用負担を増加させる。商店街のシャッター通り化を加速させなければ良いが。④増税への対応に追われるこの時期に、キャッシュレス決済によるポイント還元が抱き合わせで行われることの真意が良くわからない。大型スーパーなどでは、無人化したレジが急激に増加している。これにより、主婦のパートの職場が激減している。

米中貿易戦争は、世界を巻き込みリーマンショック級を超える経済混乱を引き起こしながら、日本経済へも確実にその影を落としている。市場経済の混乱を招く複数税率の開始、キャシュレス社会への移行、社会的混乱を招く内的要因、外的要因の混在する今、現場に目を向けた日本の舵取りを願いたいものである。