4月1日、新元号が発表された。「令和」は、5月1日、皇太子が新天皇に即位し「平成」から正式に変わる。「昭和」生まれの私は、「昭和」「平成」「令和」の三代を生きることとなる。何気なく使われてきた「平成」も平成31年、昭和天皇の下血から死去、小渕さんの「平成」の発表からすでに30年、一世代が入れ替わる。

今回は、生前退位のため明るい話題とするための演出がなされているように思える。これから5月の即位式までを国民のイベントとして盛り上げようとしているのか。5月のゴールデンウイークに重ね10連休となる。休みが増えて素直に喜べる人と喜べない人さまざまである。新年度を迎え、4月から施行される法律も目白押しのはずであるが、ほとんど話題に上らない。桜の花のように春の嵐で一時の夢として吹き飛んでしまうことのないように願いたい。

「令和」の出典は万葉集、名前は知っているが内容となるとほとんどなじみのない世界である。「初春の令月にして、気淑く(きよく)風和ぎ(かぜやわらぎ)」から令と和を繋ぎ合わせたということである。令月とは陰暦2月の異称。めでたい月。(広辞苑より)と書かれている。寒い冬が過ぎ、春の日差しとともにすべての命が芽吹き、良い季節を迎えた喜びが伝わってくる。なるほどと思う。反面では、律令制度を連想させる。律令制度は、大化の改新から奈良時代、平安時代の天皇制の確立した時代の制度である。明治憲法への回帰とも思える憲法改正への動きと重ねると不安がよぎる。

消費税の増税が10月から実施される予定となっているが、複数税率やポイント還元、キャッシュレス化等々は、既存の平和に営まれてきた消費活動の現場を大きく変えようとしている。詳細がわからないままに対応できない零細個人商店は廃業に追い込まれそうである。すでに3月契約と4月契約では消費税の扱いも変わってくる。増税とは別個のキャッシュレス化を重ね、経済的混乱を増長させる改正消費税の動きはすでに始まっている。選挙の季節を前にして、華やかな話題で問題を覆い隠すことのないようにしたいものである。